マイホームを犯罪から守るために、最も有効な手段のひとつに
「周囲の目」があります。
しかし、防犯を意識するあまり、家の見晴らしをあまりにもよくしてしまうと、
外から丸見えの状態になってしまい、
あまり気持ちがよいものではありません。
一方、あまりにもプライバシーを保護しすぎてしまうと、
近所とのコミュニケーションがはかりづらくなり、
社会に否定的になるため、
犯罪者に格好の隙を与えてしまうことになってしまいます。
塀を例にあげてみましょう。
侵入者を防ぐために設置する塀。
もちろん防犯効果があるうえにプライバシーを守るためにも必要です。
しかし、あまり高い塀を設置してしまうと逆に侵入者にとって
都合がよい状態をつくりあげてしまうことになってしまいます。
塀は、高ければ高いほど自宅が人目につきにくい環境になってしまいます。
一度敷地内に侵入してしまえば、とても犯行に都合がよい条件ができあがってしまうのです。
「プライバシーが良好に守られているコミュニティにおける犯罪発生率は少ない」と専門家が指摘するように、
自身のプライバシーと防犯のバランスをどのように保っていくのかが、
これからの防犯対策のポイントになるといわれています。
マンションにはどうしても泥棒が身を隠すことができる「死角」が発生してしまいがちです。
防犯カメラなどを利用して、死角がない環境づくりを心がけることが大切です。
また、在宅なのか留守なのかといった生活の様子を外からわかりにくくすることも
防犯という観点からだけでなく、 プライバシーを守る観点からも大切なことです。
マンションは、夕方になると「電気がついているのか、ついていないのか」によって
不在が明らかになってしまいがちです。
したがって、電気をつけたまま外出する、あるいはタイマーを利用して一定の時刻になったら
電気がつくようにするなど工夫をするようにしましょう。
また、旅行中などの不在時には、新聞・郵便物がポストにたまることがないよう
一定期間配達を停止してもらうなど細かいことに対しても細心の注意をはらうようにしましょう。
不審者が侵入してこないように侵入防止対策はきちんと施しておきましょう。
不審者は1階に面しているありとあらゆる場所
(玄関前通路、ベランダ側、非常階段の出入り口など)から 侵入することが可能です。
住居内であれば、特に窓への防犯対策は確実にしておきましょう。
面格子、防犯ガラスなどを利用することをお勧めします。
その際、取り外しができる面格子などは、やすりなどを利用してビス頭をつぶしておきましょう。
その他、市販の補助錠やアラームなどを利用するのも効果的です。
住人同士で最低限のプライバシーを認識しつつコミュニティを築く。
プライバシーと防犯対策の程よいバランスを常日頃から意識していくことが
これからの防犯対策には必要不可欠です。